郡 裕美 講演会「Site Transformation」は、おかげさまで大盛況でした。
(コロンビア大学 Columbia University GSAP, studio X Tokyo, Lecture 第4弾 )
題目は、日本語に訳すと「場の変容」という意味。
郡が世界各地で行ってきた舞台美術、アート、建築作品を通して、「場や空間の見え方を変えること」について語りました。
同時開催のアート・インスタレーションGreen Airplaneは、郡裕美ブログに詳しく掲載予定。
みどりの紙飛行機をガラスに向かって飛ばす体験を通じて、参加者が、「ガラス」に対して、「境界」に対して、「自分と世界との関係」について、新しい視点をもってくれることを企んだ企画。
コロンビア大学 Tokyo X studio のリンクは、URL http://www.archiroid.sakura.ne.jp/studioxtokyogsapp/?p=730
現在、 銀座エルメスで行われているライアンガンダー展「失われた展覧会」に、2038年の郡裕美の似顔絵が展示されている。今回は、10周年企画展ということで、これまでエルメスで展覧会をした30人のアーティストの2038年の姿を法廷画家に想像して描いてもらった「これが本当の多様性だなんて誰が言った/Who said this was true multiplicity anyway」という作品。(私、郡裕美は、2002年にPanta Rhei すべては流れてあるという展覧会をここ銀座エルメスで行った。)なぜ2038なのかは不明だが、展覧会の歴史をこんな形で未来に向けて記録するという手法もあるのかと、考えさせられる作品だった。
また、「暗闇の匂いがする──(錬金術の箱 #26)/It smells like darkness‐(Alchemy Box #26)」は、あたかもパリのセーヌ川沿いに並んでいる本屋のスタンドが閉店後に蓋を閉めた後のような「アルケミー・ボックス(錬金術の箱)」を床の上に 斜めに置いた作品。この中にはフォーラムでこれまでに展示を行ったアーティストたちがそれぞれ選んだ本が入っているということになっていて、郡裕美が選んだ一冊の本も、展示されている。内容の一覧は壁に書かれているので、会場で郡が何を選んだか、見てください。
こ んな風にライアンさんの作品は、ちょっと難解。でもその中で、すごく感動した作品があった。それは、キュレーターのSさんが、空っぽのギャラリーの中を歩 き回りながら、以前行われたサラジーの展覧会を案内する映像作品「そしてあなたは変わるだろう/And you will be changed」。ビデオをみていたら、空っぽのギャラリーの中に様々な作品が「見えてきた。」なるほど!。アートに大切なことは、見ることではなく、見 ようとする心ということか。