役者の動きで場を作る舞台美術@高田馬場
— New "place" emerges through the actor's movement. —
さまざまな大きさや色の箱がランダムに置かれているだけに見える舞台セット。
でも実は、役者がその箱に座ったり、登ったり、その上で立ち止まったり、あるいは、2つの箱の間を通り抜けたりするたびに、新しい場が生まれるように感じるよう、それら箱は、注意深く考えた。
デザインのプロセスは、上のリンクをご覧ください。
例えば2人の役者が、箱のこちら側と向こう側にいると、2つの世界が舞台の上に現れる。
照明が変わると箱のこちら側と向こう側の世界に、舞台が別れる。
これは、昨年、小劇場「新宿タイニイアリス」の創始者で、オーナーである西村博子を追悼して行われた公演。叔母の葬式で出会った劇団アランサムセの方々から舞台美術の依頼を受け、叔母がひいきにしていた劇団のステージを一緒に作れるなんて、なんてラッキーと思い、私は二つ返事で引き受けたというのがことの始まり。
西村博子は私の敬愛する叔母。幼少の頃から型破りの大人が身近にいることで、私は自分の中にいつも未知の可能性を信じられた。久しぶりに挑戦した舞台美術。博子さんが天国から見てくれているといいな。
投稿者:Yumi Kori | 美術の仕事 Art, Stage Design | 記事本文